大川マイスターツーリズム 大川マイスターツーリズム
つくる、暮らす。
つくる、伝える。
つくる、味わう。
つくる、育む。
つくる、感じる。
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体験プログラム
あなたがうれしいと私もうれしい。
 
つくる、暮らす。
風景の中にある、技と心を伝える。
 

 

 後世に伝えたい風景のひとつは?と聞かれたら、私は間違いなく故郷・大川の「筑後川昇開橋」と答える。
この昇開橋は、昭和10年、旧国鉄佐賀線の鉄橋として筑後川河口付近に架橋された、全長507,2mにも及ぶ東洋一の可動式鉄橋だ。まるで巨大なオブジェのようにもみえ、子ども心にワクワクして眺めた記憶がある。
今はもう鉄道は通ってはいない。
しかし、遊歩道として整備されており、中央部の可動桁はしっかりと当時のまま昇降を続けている。
  大川に帰郷すると私は必ず、この昇開橋を渡ることにしている。
川面を渡る風のにおい、岸辺を彩る葦のそよぎ、遠くで響く漁船の音…、ひとつ一つが幼い日の記憶に重なっていく。
こうして記憶が場所とつながり、人々の大切な風景として、未来へと継承されていくのだろう。
平成15年、筑後川昇開橋は国の重要文化財に指定され、さら
に19年には機械遺産に認定された。
モノを壊して新しいモノを創るだけでは、本当の意味での新しい文化は創れない。
大川には、伝えたいモノを大切に育む心がある。
 
  筑後川昇開橋 (国指定重要文化財・機械遺産認定)
筑後川河口付近に架橋された旧国鉄佐賀線の鉄橋。大川市と佐賀県を結ぶシンボル。
夜間はライトアップされる。
 
 
   
時代が変わっても伝えていくべき、大川の風景がたくさんある。
「肥後街道」も、そのひとつだ。
文永8年(1825年)に建築されたといわれる旧吉原家や酢造業の高橋家など、江戸時代から続く屋敷が今もなお残っている。
  幼少の頃、肥後街道は私の通学路だった。
当時では当たり前の風景も、故郷を離れて初めて、特別な日常であったことに気づく。
きらびやかな観光地とはいえないが、そこがまたいい。
青く済んだ空気と、すれ違う人達の屈託のない笑顔、遠い日を今に感じさせる風景がある。
 

肥後街道
 
         
      肥後街道にある屋敷の一つ、旧吉原家は内部の見学が可能だ。
欄間や障子などの建具には、約300年の歴史を誇る木工細工「大川組子」が施されている。
光をデザインし、影をつくりだす大川組子。
空間に表情が生まれ、四季の気配を感じる。
自然との調和を楽しむ、先人たちの粋な文化が薫る。
私が未来に伝えたいモノは、大川の風景はもちろん、風景の中に確かに存在する「技」と「心」にほかならない。
先人達の「技」と「心」の蓄積の上に、インテリアの街・大川の今があり、これからがある。
 
 
大川組子
     
 
  伝えるモノ。
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平成20年度
小規模事業者新事業全国展開支援事業